千の風…
大きな百合の花が咲くであろう蕾が
たくさんある花束を抱えて
お墓に行ってきました…
亡くなって何年経つのかなぁ…
墓石には「平成17年3月31日永眠」と…
あの日は、まだ寒くて桜も五分咲き位だったかな…
今年は、もう満開に近いよ…
上から見てるかな…?
お花が大好きだったのに
お参りに来れなくてごめんね…
お墓で転んだら、大変なケガをしそうで
なかなか行けなかったよ…
明日も、また手を掌わせに行くから
待っててね…
私のお墓の前で泣かないで下さい
そこに私は居ません
眠ってなんか居ません
「千の風になって」の歌詞の一部分のように…
亡くなった人は、誰かの心の中にずっと居る訳で…
お坊さんが来て、お仏壇の前で
形ばかりのお経をあげても
そこに心が無ければ、無意味だと私は思う…
私が、無理に動いて転びそうになって
お墓参りをしたって母は決して喜ばないでしょう…
亡くなる前日の今日30日・・・
私が飲ませた、たった一口のお水を飲んで
「あぁ…美味しい、気をつけて早く帰りなさい」
そう言って、病室の窓から見える
薄ピンクの風景を、うつろな目で見ていた顔が
今でも思い出されます。
母親は、最期の最期まで子を想うのです…
上から心配かけないように
無理はしないから安心してね…
今日は、柔らかくて…暖かな風が優しく包んでくれた
とても穏やかな春の陽でした。